『不浄を拭うひと(8) 』沖田×華【今月のPick Up 2025年10月】
2025年10月のPick Up

『不浄を拭うひと(8)』
沖田×華
\担当編集者のおすすめコメント/
孤独死や変死体が見つかった現場、さらにはゴミ屋敷の原状回復を担う「特殊清掃」の会社を営む山田正人。
彼は、さまざまな「生活の跡」を消しながら、その人が確かに生き、暮らしていた日々に思いを馳せていきます。
人気シリーズ、待望の新刊がついに発売!
この作品が生まれたきっかけは、とある写真展で目にした一枚の写真でした。
――「翌日の予定が書かれたメモ帳の横に残された、人型のシミ」。
撮影者である写真家に話を聞くと、特殊清掃のアルバイトをしながら撮影しているとのこと。そこで初めて「特殊清掃」という職業を知り、沖田×華先生とともに取材を重ねていきました。
過激でグロテスクに流れがちな場面も、沖田先生ならではの温かな筆致で描かれています。単なるショッキングな物語ではなく、そこに確かに生きていた人々のドラマが立ち上がってくるのです。
「死」を描くことで「生」が浮かび上がる物語――それを紡ぎ出せるのは、まさに沖田先生ならではだと、原稿を読むたびに実感します。
今巻では、山田君だけでなく、彼を取り巻く人々の物語も収録。
それぞれの人生が織りなすドラマを、ぜひご堪能ください。